特別区と行政区の違いとは

特別区と行政区の違いとは

日本には23の特別区と175の区(行政区)があります.

『特別区』と呼ばれる区は東京にしかなく,それ以外の都市に存在する区は『行政区』と呼ばれます.

これらの違いは何でしょうか?

特別区と行政区の違い

住所にすると一目瞭然なので,特別区と行政区で比較してみましょう.

東京都庁:東京都 新宿区 西新宿2丁目8-1

大阪府庁:大阪府 大阪市 中央区 大手前1丁目1

愛知県庁:愛知県 名古屋市 中区 三の丸3丁目1-2

福岡県庁:福岡県 福岡市 博多区 東公園7-7

東京では「都」の次に「区」が来ているのに対し,それ以外の都市では「府」「県」の次に「市」が来て,その次に「区」が位置しています.

つまり,特別区というのは都の下部組織.行政区は市の下部組織1となります.

特別区は日本の行政区画の中の最小単位である基礎自治体1となっていて自治制度があるのに対して,行政区は単なる区分にすぎない訳です.

同じ「区」でも,まったく別物であることがわかりましたね.

特別区は市と同格?

では自治制度のある特別区と市は同格なのでしょうか.

区市町村における”格”の定義も曖昧なので一概に比較することは出来ませんが,特別区が誕生した経緯は膨大な行政需要を抱える大都市の事務を行うため1 2であり,下水道局 1のように通常は市で管理するような仕事を都に行ってもらっています.

これ以外にも通常は市が行っている業務を特別区の場合は都にまかせているケースが多い 1ので,市の方が自治体として独立していると言えるでしょう.

 

 

脚注

  1. 地方公共団体の区分(総務省)
  2. 地方自治法 大都市等に関する特例

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